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英語の「to」の意味と使い方|前置詞to&to不定詞の用法を解説

英語の「to」の意味と使い方|前置詞to&to不定詞の用法を解説

to という英単語は、誰にも馴染みのある英語の一つです。

「〇〇さんへ」という意味で「To 〇〇」と書かれているのを見かけたりもしますよね。to は、ちょっとした英文でもたくさん出てくる単語の一つです。

しかし to がいつも「〇〇へ」という意味なのかと言えば、そうではなさそうだということは少し見ていけばすぐにわかるでしょう。なぜなら to には前置詞と不定詞という2つの異なる使い方があるためです。

今回は、英語で欠かせない単語 to の意味と使い方についてご案内していきます!

To の基本的な意味と使い方

上記で述べた通り、to には大きく分けて前置詞と不定詞という2つの使い方があります。

前置詞としての to は「~に、~へ、~まで」といった意味、不定詞としての to は「~すること」「~するための」「~するために」などの意味になります。

では、それぞれを詳しく見ていきましょう。

前置詞の to と不定詞の to の違い

「ここで使われている to は前置詞なのか? それとも不定詞なのか?」と思ったときの見分け方は簡単です。以下のように、to の後ろに続いているのが名詞か動詞の原形かですぐに区別できます

  • to+名詞=前置詞
  • to+動詞の原形=不定詞

前置詞 to の意味と使い方

「to+名詞」の組み合わせで使われる場合は前置詞として働いている to です。

To 〇〇(〇〇さんへ)や To Japan(日本へ)などの使い方からわかるように、前置詞 to の基本的イメージは「ある地点に向けた矢印」です。日本語でいうなら「~に、~へ、~まで」などにあたります。

  • to me(私に)
  • to the station(駅まで)
  • Monday to Friday(月曜から金曜)
  • beginner to advanced(初心者から上級者)
  • up to 100(100まで)

give(与える)/ go(行く)/ talk(話す)/ move(移動する)などの動詞に続けて使うことで方向性を伝えることができます。

  • Give it to her.(彼女にそれをあげて)
  • Go to a party.(パーティーに行く)
  • Talk to me.(私に話してごらん)
  • Move to the left.(左に動いて)

さらに、方向性を表すイメージをもっと広げ「向き合う~一致させる」というニュアンスで捉えてみてください。そうすると、次のような表現も感覚的に理解できるでしょう。

  • an answer to the question(質問に対する答え)
  • face to face(顔を突き合わせて、面と向かって)
  • dance to the music(音楽に合わせて踊る)

「向き合う」は、つまり「対比~比較」と捉えることもできます。そんなニュアンスで理解すれば次のような使い方にも納得できるはずです!

  • I prefer tea to coffee.(紅茶の方がコーヒーより好きだ)
  • Is artificial intelligence superior to humans?(AIはヒトより優れているか?)

前置詞 to にはいろいろな意味があることがわかりましたが、どれも「ある地点に向けた矢印」というコアイメージを応用することで感覚が掴めます。

to不定詞の意味と使い方

「to+動詞の原形」の組み合わせで使われている場合は不定詞として働いています。

to不定詞が持つ意味は大きく3つあります。

  1. ~すること(名詞としての働き=名詞的用法)
  2. ~するための(形容詞としての働き=形容詞的用法)
  3. ~するために(副詞としての働き=副詞的用法)

名詞とはモノやコトのこと。名詞を修飾するのが形容詞。そして名詞以外のすべて、つまり動詞・形容詞・副詞あるいは文章全体を修飾するものが副詞です。

不定詞としての用法は複数ありますが、どれも言葉の後ろに to+動詞の原形を続けることで説明を付け加えるという機能は共通です。この基本機能を意識することが理解のポイントになります。

名詞的用法

「~すること」という意味のまとまりを作れる場合は、名詞として働いています。

I like to eat.
「食べることが好きです」
My dream is to be an actor.
「私の夢は俳優になることです」
I want to go.
「行くことをしたい=行きたい」

形容詞的用法

形容詞とは名詞を修飾するものでしたね。つまり、名詞に続けて使われる to不定詞は「~するための」という意味を持つ形容詞的用法です。名詞と組み合わさって「~するための〇〇」という意味を作ります。

It’s time to sleep.
「寝るための時間です=寝る時間です」
I want something to read.
「読むための何かが欲しい=何か読むものが欲しい」

副詞的用法

名詞以外の品詞を修飾していたら、それは「~するために」という意味を持つ副詞的用法です。動詞に続けて to不定詞を使うと「~するために〇〇する」という表現を作れます。

She came to see me.
「彼女は私に会うために来た」
I am learning to be a leader.
「リーダーになるために学んでいる」
We played hard to win.
「我々は勝つために懸命にプレーをした」

感情を表す言葉に続けて to 不定詞を使うと、その感情の根拠を説明することができます。

I'm sorry to keep you waiting.
「お待たせしてすみません」
They will be surprised to hear that.
「彼らはそれを聞いて驚くだろう」

to不定詞の否定形

「~しないように」と言いたいときもありますよね。否定を意味する not は to不定詞の前に置きます。

I decided not to eat after 9 p.m.
「夜9時以降は食べないように決めた」
Try not to think about it.
「そのことは考えないようにしなさい」
I told him not to go.
「彼に行かないように言った」

toを正しく使おう

英語の基本単語 to には、いくつもの働きがあることがわかりました。

最初は各用法別に分解して理解していくのが近道とも言えますが、いずれ慣れていくとそういった分類を意識せず理解できるようになりますし、そうなることが重要です。

用法や和訳にとらわれずに英文の意味がわかるようになるために、いろいろな文章に触れて使い方に慣れていきましょう!