Hiroe H
(更新)
近年、就職するにも転職するにもTOEICなどの英語能力試験の点数を盛り込んでいる企業は少なくありません。
企業もただ英語ができる人材ではなく、ビジネスで通用できる会話力を持った人材を求めるようになってきているため、英語のスピーキングテストを受験しようかと考えている方も多いのではないでしょうか。
スピーキングテストと言っても多くの種類のテストがあり、どのテストを受けて良いのかわからないと悩まれている方もいることでしょう。
今回は日本で受験者が多く、企業や教育機関でも認知度の高い英語のスピーキングテストとその勉強法を紹介したいと思います!
TOEICスピーキングテストはTOEIC Speaking & Writingというテストのスピーキング部分だけを受けられるテストで、TOEIC®の運営会社が提供するテストなので、認知度はもちろん、企業からの信頼度も高いです。
今なおTOEICスコアを採用の基準としている企業は多いですが、TOEICで900点取得した人全てがビジネスで通用する英語が話せるかというと、そうとも限らないのが実情です。そのため、英語のスピーキングテストを採用や社内での評価に使う企業が年々増えてきています。
TOEICスピーキングテストは200点満点で、英語を使う部署で働くなら最低140点と言われていますが、ビジネスシーンで的確に意見を述べたり、複雑な要求に応えられるようになるには160〜180点は欲しいところです。
<特徴>
<勉強法>
TOEICスピーキングテストでは、Directions(問題の指示)が英語で書かれているので、解答する前にその指示を読む必要があります。その他にも音読問題では準備時間内に英文を黙読したり、応答問題では提示された英文を読んだ後にその内容についての質問に解答したりします。
スピーキングテストですが、リーディングができないと高得点を取ることが難しいので、リーディングが苦手な方は、まず語彙と基本の英文法の学習に重点を置いてみましょう。
スピーキング対策としては、正しい発音、イントネーション、アクセントが重要です。オンラインレッスンや発音矯正アプリを使った勉強法は、スピーキングだけでなく、リスニング力を鍛えることもできるのでおすすめですよ。
普段から日常のさまざまな出来事を英語で表現できるようにするのも良いでしょう。その際、定型文を使いながら解答する練習や、「結論→理由→まとめ」の順で意見を述べる練習をしてみましょう。
また、TOEICスピーキングテストの教材やアプリはたくさん出ています。まずは無料のサンプルテストや過去問などを使ってテストの傾向と自分の苦手なエリアを分析してみましょう。自分の苦手なエリアを重点的に学べる教材やアプリで学習するとスコアアップにつながりますよ。
TOEICスピーキングテストでは、受付を終え準備ができた人から試験を開始していきます。そのため、答えを考えている準備時間に他の受験者が答えていたりすることもあります。受験者が入退室する音、話す声、パソコンを操作する音などなど、静かで集中できる環境とは言えないので、普段からある程度の騒音のなかでもテストに集中できる訓練をすると良いでしょう。
▶︎教材「TOEIC® Speaking Actual Test TOEIC®スピーキングリアル模試」をチェック!
IELTS(アイエルツ)はInternational English Language Testing Systemの略で、英語圏で知名度の高い英語能力試験です。
アメリカに留学する場合、アメリカの大学教育を反映したTOEFLを受験するのが主流ですが、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージランドに留学する方は、イギリスの大学教育を反映したIELTSを受験する方が多いです。
あわせて読もう:IELTSのリスニングスコアを上げるための5つのコツ
このテストは、海外留学だけでなく移住や海外での就業を希望する人の英語力を判定するためにも採用されています。
<特徴>
<勉強法>
IELTS のスピーキングテストには、「流暢さと話の一貫性」「語彙力」「文法の知識と正確さ」「発音」と、明確な評価基準があります。まずこれらを意識して学習することで、高得点につながるでしょう。
どんな試験を受けるにも、まずは試験内容を知ることが大切です。IELTSのスピーキングテストは3つのパートに分かれているので、この3つのパートでどのような質問をどういった形式で質問されるかをしっかり把握しておきましょう。
YouTubeでIELTSのスピーキングテストのモックテストを視聴できるので、実際に自分が試験を受けているつもりで何度も見てみると良いですよ。
IELTSで高得点を取るには正しく発音することも重要です。発音矯正アプリなどを使って自分の発音を矯正してもらうのも良いでしょう。
またIELTSスピーキングテスト用の教材がたくさん出ています。また過去問をオンラインで閲覧することもできます。スピーキングはアウトプットをしないと上達しないので、これらを使って、例文やサンプルアンサーなどを繰り返し声に出して練習してみてください。
実際の試験で、質問されてから答えるまでに時間が少しかかっても問題はありません。しかし、この「間(ま)」を沈黙で埋めるのではなく、
このような例文を使って、いかに自然に話せるかを示すのもポイントですよ。
▶︎教材「IELTS Speaking Test Preparation IELTSスピーキング対策」をチェック!
VERSANTは、日本経済新聞社とピアソン出版社が共同開発したスピーキングテストです。
国内外の企業をはじめ、教育機関や政府機関の多くがすでに採用を始めており、特に国内では海外赴任者の採用基準として使っている企業が多いです。
ここからもわかるように、VERSANTは昇進時や転職時に英語力の指標になるというメリットがあります。
<特徴>
<勉強法>
VERSANTのスピーキングテストでは、「文章構文」「語彙」「流暢さ」「発音」の4つのスキルを判定します。80点満点のこのテストの日本人平均点は38点と少し低めなので、難易度的には中難度〜といった感じでしょうか。
VERSANTは、まだ英検、TOEIC、TOEFLほど認知度が高くないため、テスト対策用の教材がかなり限られています。そのため勉強法は試験で判定される「文章構文」「語彙」「流暢さ」「発音」の4つのスキルにフォーカスすることです。
「文章構文」では、ランダムな写真やイメージを使って、英語で説明する練習をしてみましょう。ここではしっかり完全な文で話せるように心がけてみてください。
VERSANTで使われる「語彙」は、そこまで専門的な難しいものではないので、会話で使えそうな単語やフレーズをどんどん増やしましょう。
「流暢さ」では、英語のリズムやテンポ、語句の切れ目に注意しながら、滑らかに発音する練習を心がけましょう。
「発音」では、自分の話している英語を録音し、ネイティブスピーカーのように話せているかのチェックをしましょう。このとき、ネイティブスピーカーの音声があると自分の発音と比べやすいです。
英語学習者が、教材も何もなくこのテストの対策をするのは正直厳しいです。VERSANTのテストではコミュニケーションスキルを判定しているので、オンラインレッスンを利用するのも良いでしょう。またはスピーキングに重点を置いたアプリなどを使って学習するのも良いでしょう。
VERSANTでは無料のサンプルテストも用意しています。まずはこのサンプルテストを受け、テストの形式や自分の苦手な部分を確認してみると良いですよ!
E-CAT (English Conversational Ability Test) は、4技能英語能力テスト(iTEP)を開発したiTEP International社によって開発されたスピーキングテストです。
E-CATは日常会話の英語力を測り、英語学習の促進を助けるのを目的に設計されたテストなので、他のスピーキングテストと比べ難易度がかなり低いです。自分のスピーキング力を試してみたいけど、難しいテストはまだ自信がないという英語初心者の方におすすめですよ。
<特徴>
<勉強法>
E-CATも英検やTOEICのようなメジャーなスピーキングテストではないため、テスト対策の教材などはほとんどありません。
ですがE-CATの公式YouTubeで無料の練習問題を公開しているので、こちらを活用して勉強すると良いでしょう。
まずはこの無料練習問題で実際のテストがどのようなものかを知り、テスト形式に慣れることから始めましょう。
練習問題の動画には日本語の字幕をつけたり、英語のスピードを調整したりできる機能がついているので、難しいなと思ったらこれらの機能をどんどん使ってみてください。
動画はパートごとに分かれているので、自分の苦手なパートを特に重点的に何度も練習するようにしましょう。
各パートとも、準備の時間とメモを取る時間が与えられています。この時間に回答の準備をしっかりし、焦らないようにすることも高得点につなげるコツですよ!
今回は日本で受けられる英語のスピーキングテストとその勉強法を紹介しましたがいかがでしたか?
この記事では近年特に注目を集めている、TOEICスピーキングテスト、IELTSスピーキングテスト、VERSANT、E-CATの特徴と勉強法を解説しました。
ビジネス、アカデミック、日常会話、それぞれの目的により受けるテストも異なりますので、ご自身の必要なテストを見つけてみてください。
スピーキングテストで高得点を取るにはアウトプットが大切です! 日頃から英語を音読したり、英語で日記をつけたり、英語を話したり、アウトプットの練習を習慣化するようにしましょう。
あわせて読もう: