Yoko
(更新)
英語の専門家やネイティブスピーカーなどのプロフェッショナルが、みなさんからの質問に回答するDMM英会話が運営のQ&Aサイト『なんてuKnow?』。
こちらに掲載された質問の中から、上司と部下の英語コミュニケーションで役立つ英語表現を【報告編】【連絡編】【相談編】のシリーズでご紹介してきました。
今回は番外編として、【仕事依頼編】! 上司から部下へ仕事を依頼する時や部下を労うときに使えるフレーズ、また、逆に部下から上司へ依頼するときに使えるフレーズを紹介します。
まずは上司から部下へ仕事を依頼するシチュエーションで役立つ英語表現です。「〜しておいてね」の表現にもいくつかバリエーションがあるので、ワンパターンになりがちな方はぜひ参考にしてみてくださいね。
"go ahead and proceed" で「(先へ)進める」をあらわしています。「それでお願いします」を直訳するのは難しいですが、相手にものごとを先へ進めるように促す "go ahead" はぜひ覚えておきたいフレーズ。
1の "make sure that 〜" は「〜であることを確実にする」をあらわすフレーズ。ビジネスでもプライベートでもとてもよく使われます。2の "overlook" は「見落とす」という意味。
"transition" とは「移り変り・移行」という意味の名詞。「引き継ぎをきちんとする」を「移行がスムーズにいく」であらわしています。ここでも "make sure" が役立ちます。
まったく同じ単語を使っていますが、2のほうが丁寧で優しい印象に。1は上司から部下に軽く指示するようなイメージです。
このように具体的に「◯日と◯日」のように指定したり、 "2 nights from 26 February" と表現することも。「予約する」は他にも "make a reservation" と言うこともできます。
また、部下に仕事を依頼したり指示する際には "Can you 〜?" や "Please make sure that 〜." 以外にもこんなフレーズが使えます。
"Could you 〜?" がそもそも丁寧な依頼の表現ですが、 "if you don't mind(あなたが気にならなければ)" を付けることで少し軽い印象に。とはいっても丁寧な表現には変わりないので、ちょっと頼みにくいようなことを依頼する場合に役立ちます。
「〜するだけだよ」といった簡単な依頼に使えるフレーズ。〜の部分に動詞の原形を入れます。例えば "All you have to do is answer the phone.(電話に出てくれるだけでいいよ)" といった感じです。
そして、仕事を依頼する際には、いつまでに終えて欲しいのかを伝えると相手も対応しやすいですよね。また、それほど急ぎではない用件の場合にそれを伝えるフレーズも紹介します。
1は直訳ではなく「来週の金曜までに終えてください」という意味に。「締切」を2では "deadline" で、3では "due by" であらわしています。 "due by 〜" は「〜が期限」というニュアンスになります。
1は "get 〜 done" で「終わらせる、仕上げる」という意味に。「〜までに」なので、文末に "by" が必要になります。 "By when" と言うこともできます。2の "How soon(どれだけ早く)" には相手を急かすニュアンスが含まれます。
ここでは "soon" の比較級 "sooner" で「もっと早く」を表現しています。 "a bit/little(少し)" がないと「もっと早くできませんか」と少しキツい表現になるので、ぜひとも "a bit/little" は忘れないようにしたいですね。
1の "urgent" は「急を要する」という意味。一言で急いでいることが伝わる単語なので、メールのタイトルに使われることも。2はそれよりもやわらかい印象で、ASAP(できるだけ早く)で急ぎのニュアンスを出しています。
1の "no need" は「無用」ということ。 "rush 〜" には「〜を急いでやる」という意味があります。2は "priority issue" で優先順位が低いことをあらわし、 "take your time" で「ゆっくりやってください」を表現しています。
次に、部下から上司にお願いや依頼をするシチュエーションで役立つ英語表現です。相手が上司ということで、やはり言葉遣いには注意したいですね。それには単語選びがポイントです。ここではビジネス英語でよく使われるものを中心に紹介しましょう。
「忙しいと思う」は "I think you're busy" とは言わずに、 "I know you're busy(忙しいのは分かっている)" が決まり文句です。 "take up" は時間・場所などを「とる」という意味です。
"I'd(=I would) appreciate it if you could 〜" は「〜していただけるとありがたいです、幸いです」を意味する丁寧な依頼表現。上司に意見をもらいたい時に使えるフレーズです。
1の "I'd(=I would) be grateful if you could 〜" も「〜していただけるとありがたいです」をあらわすとても丁寧な依頼表現。 "by Friday" のように期限を伝えるのがベター。2は「至急ではありませんが〜までに意見をもらえますか」という依頼の表現です。
1の "revision" とは「改訂・修正」という意味。口頭でチェックを依頼する場合に使えるとても丁寧な表現です。2の "attach" は「添付する」をあらわすので、メールで使うフレーズとなります。
「差し替えるには "replace" がよく使われます。 "replace A with B( AをBと差し替える)" は必ず覚えておきたい表現です。
1の "Would you have time to 〜" は「〜していただくお時間はありますか?」という意味に。2の "Would you happen to 〜" は「もしかしたら、偶然で〜ですか?」という意味になり、相手にプレッシャーをかけないフレーズです。
ここまでは上司に使える丁寧な依頼表現をいくつか紹介してきましたが、もう一つよく使われる表現があるので、こちらもおさえておきたいですね。
直訳では「〜していただけるかなと思っていたのですが」ですが、ここでのポイントは過去形にすること。 "I was wondering if" のように過去形にすることで婉曲表現になり、丁寧なニュアンスが出ます。
上司から仕事を依頼されて、受けられない場合と受ける場合、さらに回答を保留したい場合の返答の仕方を見てみましょう。
"be in the middle of something" で「取り込み中、手が離せません」をあらわします。上司に使う場合には最初に "I'm sorry" とひとこと入れるのがベター。
「いつまでにできる?」と尋ねられた時の答えです。ここでも "get 〜 done(〜を終わらせる)" という表現が役立ちます。「◯日で」をあらわすには "in ◯ days" のように "in" を使うのがポイント。
上司に「期待しているよ」などと言葉をかけてもらった時に使う定番のフレーズです。 "not let you down" で「あなたをガッカリさせない」という意味に。 "I won't" は "I will not" の略です。
1は「それについて考えたいです」を "would like to" を使い、丁寧に表現しています。2はもっとカジュアルな言い回しで、 "sleep on it" は翌日まで返事を延ばしたい時に使う定番フレーズ。
最後に、上司が部下を労うときのフレーズも紹介しましょう。仕事を依頼するばかりではなく、たまには部下にこんな言葉をかけてあげてみてはいかがでしょうか。
休日出勤をしてくれた部下に対して使えるフレーズ。 "come in(to work)" で「出勤する」をあらわします。 "day off" は「休日」の意味。
英語には「ご苦労様」を直訳できる言葉はありません。代わりに、それに近い "Thank you for your hard work.(頑張ってくれてありがとう)" という表現を使いましょう。 "continuous(継続的な)" で「いつも」というニュアンスを出しています。
上の「ご苦労様」に似ていますが、「お疲れさま」も英語で表現しにくい言葉です。この場合にもやはり "thank you" でねぎらうのが一般的。 "all your hard work" 「いろいろなhard workのすべてについて」というニュアンスを表現できます。
いかがでしたか?今回で【上司と部下の英語コミュニケーションシリーズ】は終了です。
どんなフレーズで部下に仕事を依頼すればいいのかお悩みの上司の方や、逆に、上司にどんな言い回しで依頼すればいいのかと不安に思っていた方は、ぜひ今回紹介した言い回しを参考にしてみてください。
仕事をスムーズに進めるためにも、上司・部下とは普段からの密なコミュニケーションが大切です。過去の記事【報告編】【連絡編】【相談編】もあわせて参考にしてくださいね。
またDMM英会話ではオンラインで無料レッスンも受けることができるので、上司と部下の英語コミュニケーションで不安なところがある箇所を重点的に会話練習してみるのも良いでしょう。