西東 たまき
(更新)
だれかと会話するとき、ことわざや格言などをサラッと織り交ぜることができるとカッコいいですよね。
日本語なら、いつのまにか覚えてしまったことわざや格言がいくつも浮かぶと思いますが英語ではどうでしょう。意識して覚えない限り、自然に頭に入って来るなんて機会はそう多くはなさそうです。
そこで今回は、使い勝手が良さそうな英語イディオムをまとめてご紹介しますので、いくつか覚えてみませんか? イディオムはたくさんありますが、「キッチンにあるものを使った英語表現」に絞ってピックアップしました!
これは「物覚えが良くない人」を表す英語イディオムです。sieve とは「ザル」のこと。
記憶がどんどん流れ出てしまう様子を、ザルに例えて「ザルのような記憶力」と言っています。日本語でも、物覚えが悪い人を指して「ザル頭」という言い方がありますね。
和訳すると「鍋を見つめているうちは一向に煮立たない」。確かに、鍋が煮立つのを待っている間は時間がやけに長く感じられますよね。
英語で「待つ身は長い」ということです。
文字通りに読むと「それは私のお茶ではない」の意味になりますが、「それは私の好みに合わない、興味がない」ことを伝える英語イディオムです。
やんわりとお断りするときに使ってみてください。
英語で「不安定できわどい状態」であることを on a knife edge と表現することができます。
knife edge は「ナイフの刃」のことです。感覚的によく伝わりますよね。
英語で「手がいっぱい、忙しい」と言いたいときは、このように「私のお皿はいっぱい」と表現してみましょう。
have enough on my plate「私のお皿は、十分いっぱいです」とすれば、「十分忙しい」になります。
英語で silver spoon「銀のスプーン」は、「裕福な家柄・家庭環境」を意味します。
「銀のスプーンをくわえて生まれて来た」というこのフレーズは、「裕福な家庭に生まれた」ことを意味します。
指示を出す人が多すぎると、物事は混乱して上手く行かなくなったりしますね。
そんな様子を表す日本語表現に「船頭多くして船山に登る」というのがありますが、英語では「キッチンに料理人が多すぎる」と表現されます。
「ハンバーガーバンズ」と言うように、英語の bun とは丸型のパンのことです。「オーブンの中にパンが入っている」と言うと、「妊娠している」という意味になります。
オーブンの中で膨らんでいくパンは、まさに温かいお腹の中で大きくなっていく赤ちゃんのようですよね!
「退屈でたまらない」と言いたいときに使える英語イディオムが dull as dishwater です。
dishwasher「食器洗い機」ではありませんよ。Dishwater は「食器を洗ったあとの汚水」を指します。
flash は英語で「ピカッと差す光」のこと。カメラのフラッシュを想像してみてください。
a flash in the pan を直訳すると「鍋の中でピカッと出た光」になりますが、その意味は「一発屋」のことです。
これは、「まったく別物、別人」という意味の英語イディオムです。
日本語で「ケトル」というと電気ケトルを指すことが多いですが、英語の kettle はヤカン、さらには「鍋・釜」の意味もあります。fish kettle は魚を丸ごと調理できる「大型の楕円形の鍋」を指します。
「キッチンのシンク(流し)以外すべて」と言えば、英語で「何もかも、一切合切」という意味になります。
さすがに動かすことはできないキッチンのシンク以外はすべてと、ユーモラスな皮肉がこもったフレーズです。
イディオムは、その由来を知ることも楽しみ方の1つです。
今回は、キッチンにある「道具」を使ったイディオムをご紹介しましたが、「食べ物」を使った英語イディオムもたくさんあります。興味がある方は以下の記事もぜひ読んでみてください。
DMM英会話の人気教材「デイリーニュース」の記事でもさまざまな料理関連のイディオムをご紹介していますので、こちらもぜひのぞいてみてください。
また、日本語でも「猫に小判」と「豚に真珠」のように同じ意味の表現がありますが、英語も同じです。たとえば今回ご紹介した too many cooks in the kitchen には too many cooks spoil the broth という別バージョンもあるんです。
「料理人が多いと美味しいスープができない」という表現です。お好きな方をお使いください!