●○○へ行ったことがある
have been to ○○
→ to の概念は「方向性+到達」で " ○→→→→→○ " という2地点間の矢印のイメージです。have been to ○○ にすると, 「どこどこに向かっていたことがある」→「行ったことがある」という経験を表すことができるようになりました。
ちなみに, 「行く」から, have gone toを使いたくなってしまうかもしれませんが, こちらは「行っちゃった」という結果を示します。go to ○○は「一方向」を示します。
(例) My girlfriend has gone to the States.(彼女がアメリカ行っちゃった。)
●現在完了 vs. 過去完了
・現在完了(have p.p.)
= 現在までに続いている事柄を示します。<以下の矢印>
→→→→→→→→→
---過去----------------現在-----
・過去完了(had p.p.)
(1)過去のある時点まで続いていた事柄 <以下矢印>
(2)過去のある時点よりも前 のことを示します。<以下●>
→→→→→→→
●
-------------過去---------現在---
時制, 特に完了形は, どれを使ったらよいか分からなくなってしまったら, 図をイメージするのがオススメです。
〇他にも
・I've visited Italy.
→ visit(~を訪問する)を使ってもOK。visitには「特定の目的をもって」という含みが入ります。または, 「誰々のところに訪問する(例)I visited my grandmother.」といった文であれば, 「一時的に滞在」といった含みを持たせることができます。
〇何回行ったことがあるかに触れたい場合
回数は, "数字+times"【数字=3以上】で表すことができるため, 次のようになります。
・何度も many times
・3回 three times
・2回 twice
(例) I've been to Italy three times.
他のアンカーさんもご指摘のように、現在有している経験として「行ったことがある」を述べる場合には一般的に現在完了形のhave been to~を用います。
I have been to Italy.
「イタリアに行ったことがあります」
また、「訪れる」という意味のvisitを用いて
I have visited Italy.
「イタリアを訪問したことがあります」
と言ってもいいですね。
have been toと比べるとvisitにはより目的意識を含んだニュアンスがあります。
たとえばon business「仕事のために」とかto see my friend(s)「友人に会うために」といった語句が伴いそうな空気を感じます。
なお、現在完了形を用いる裏には、「だから現在どうなっているか」という情報が暗に含まれるのが普通です。
たとえば、I have been to Italy.の場合、「イタリアへ行ったことがある」→「だから現在イタリアについてちょっと詳しい」とか「だから現在イタリア料理のおいしさを知っている」とか、文脈に応じて解釈はいろいろありますが、単なる「行ったことがある」という事実プラスアルファの匂いを感じさせられるものです。ご参考までに。
さらに、わざわざ現在完了形を用いなくても、単なる過去形で経験を表すこともあります。
一般的に「経験」と言えば「現在完了形」と条件反射のように覚えさせられるものですが、実際のところ、口語レベルでは現在完了形に代わって過去形が用いられることが意外と少なくありません。
Have you ever been to a foreign country?
「外国に行ったことある?」
Yes, I went to Italy.
「ああ、イタリアへ行った(ことがある)よ」
このように、現在完了形の質問に対して過去形で答えることすら平気で行われます。
意味解釈上、明らかに誤解を招くような場合でもない限り、わざわざ形を複雑化させ語数も増やしてしまう完了形など使わずに、単純な過去形で済ませてしまおうという心理がはたらいているためだと考えられます。
最後に、過去完了形は過去のある時点において、その時点に至るまでの間の継続や経験、またそれよりもさらにさかのぼった過去の出来事(大過去)を表します。
I was able to answer the qustions about Italy because I had been there many times.
「イタリアに関する問題に答えることができました。何度も行ったことがあったからです。」
「答えることができた」という過去の時点よりもさかのぼって「行ったことがあった」という経験を述べています。これが過去完了です。
現在完了と違って、「現在どうなっているか」ということについての含意が何もないことも過去完了の特徴の一つです。
ご参考になれば幸いです。
I have been to Italy.
イタリアにいったことがある。
など、過去から今までの間の経験を表す場合は現在完了形です。
しかし、過去から過去の経験を表す場合などは、過去形であったり過去完了形が使われます。
I've been to Italy. のように I have を I've に省略することも可能です。